雪割草
第十九章~北上
もう、どれくらい歩いて来ただろうか……。
歩き疲れたシローはリヤカーのハンドルに腰を下ろし、東京の光化学スモックで霞む空を見上げ、物思いにふけっていた。
゛今ならまだ、引き返すことも出来るけれど……。゛
ふと、そんなことも脳裏をかすめた。
沿道の木々達は既に葉を落とし、冬を迎える準備をしていた。
シローは思い立ったように立ち上がり、
゛今夜の食い扶持でも探すか……。゛
独り言を呟きながら、板橋駅に向かってリヤカーを引き始めた。
歩き疲れたシローはリヤカーのハンドルに腰を下ろし、東京の光化学スモックで霞む空を見上げ、物思いにふけっていた。
゛今ならまだ、引き返すことも出来るけれど……。゛
ふと、そんなことも脳裏をかすめた。
沿道の木々達は既に葉を落とし、冬を迎える準備をしていた。
シローは思い立ったように立ち上がり、
゛今夜の食い扶持でも探すか……。゛
独り言を呟きながら、板橋駅に向かってリヤカーを引き始めた。