君がいれば・・・①

再開

タクシーを出るとベルボーイが深く頭を下げる。



その途端に、瀬奈は落ち着かなくなった。



シン、羽田空港にもう着いたかな……。。



日本のファンに見つからないと良いけど……。



あの容姿だから目立つなと言う方が無理なんだけど。



やっぱり最初に会った時のようにキャップにサングラスなのかな。



ホテルの中に入った瀬奈はフロントに向かい、カウンター奥の女性に自分の名前を言った。



名前を言うと、フロントの若い女性は少し慌てた様子で「少々お待ちください」と言い、すぐにネームプレートに支配人と書かれた男性を連れて来た。



瀬奈に挨拶し、フロントからカードキーを受け取った支配人は瀬奈を部屋へと案内する。



この前と同じ最上階のスイートルームへ案内された。



部屋に着くまで瀬奈は、半ば俯いていた。



部屋の鍵を開けて瀬奈を中へ通すとカードキーを瀬奈に渡して「ごゆっくり」と深くお辞儀をして帰って行った。



なんか……恥ずかしい……。



誰もいないスイートルームに入った瀬奈は、やることもなくソファーに座った。




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