君がいれば・・・①
いくらの軍艦巻きを食べていると「シンはお寿司は好きかな」などと考えたりしていた。



「おしゃれして今日用があったんじゃない?」



その言葉に喉を詰まらせそうになった。



「う、ううん 大事にしまっておくと結局着られなくなっちゃったりするでしょ?だから……」



と言い訳する。



仲の良い亜佐美でもこれからシンと会うことは言えない。



瀬奈は22時に亜佐美と最寄りの駅で別れた。



ここからタクシーで向う。



今から心臓が高鳴ってタクシーの運転手さんに聞こえちゃいそうなのだ。



シンに会うのにどんな顔をしたらいいんだろう……。



会う時間が近づくにつれて恥ずかしさが増してきた。



道路はすいていて瀬奈は15分後、タクシーはホテルのエントランスに到着した。



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