君がいれば・・・①
体が汗ばんで嫌だからと無理を言ってシャワーを浴びた。



着替えも出来たからシンのTシャツを借りなくて済む。



シャワーを浴びることにシンは心配してくれたけど良いと言ってくれた。



出てくるまでシンがリビングをうろついていた事を瀬奈は知らなかったが。



シンがいつも使っている石鹸を使った瀬奈。



シンにとって慣れている匂いなのにその石鹸を使った瀬奈はいつもと違う良い香りがした。



ドライヤーをあててほとんど乾いた髪の毛をふかふかのタオルで拭いている。



「大丈夫か?」



瀬奈に近づくと腕の中に小さな体を閉じ込める。



「う、うんっ シャワー使わせてくれてありがとう」



シンの腕の中に囲われた瞬間から瀬奈は鼓動が早くなった。



「セナ……」



あれほどに抱きしめたかった瀬奈がこの腕の中にいる。




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