君がいれば・・・①
「ちょっと風邪ひいちゃったみたいで 早退してきたの」



「そう、大丈夫?熱は?」



「計ってないけど無いと思う」



顔色の悪い娘を見て「静かに寝ていなさいね」と言って出て行った。



ママはまだ知らないんだ……。



知っていたら大騒ぎになるに決まっている。




******



携帯の音に眠りを妨げられた。



一瞬どこにいるか分らなかった。


そうだ……家だ。



早退してきてからいつの間にか眠ってしまった。



~~~♪


電話っ!



瀬奈は起き出してバッグの中の携帯を取り出した。



『セナ』


シンだった。



こんな時間にかけてくるのは珍しい。



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