君がいれば・・・①
「シ、シンっ どうしたの?」



『週刊誌の記事、見た?』


そうだ……忘れてた。



「う、うん……」



『大丈夫か?』


セナの声に元気が無い。



「うん 大丈夫だよ?わたしの顔は目元が隠されていたし」



『写真を撮られていたなんてうかつだったよ』



すごい……シンはもう週刊誌見たんだ。



情報の速さに舌を巻く。



韓国ではネットで大騒ぎになっている事を瀬奈は知らない。



『記者は来ていないか?』



「うん 大丈夫」



そんなはずは無いだろう。



空港で別れた後、後を付けられた筈だ。



シンは今すぐ瀬奈の元へ行きたかった。



「シン、わたし大丈夫だよ?心配しないでね?」



『セナ、今すぐ会いに行きたいよ……』


セナを守りたい。



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