君がいれば・・・①
『シン?どうしたの?』



「なんでもない 切るよ」



そう言って電話を切った。



すぐにでも飛んで行きたい。



しかし、今日大事なクランクインの日。



主役がいなくては撮影に穴を開けてしまう。



くそっ!



憤りの付かない怒りがこみ上げてきた。



怒りをどこにぶつけていいのか分らない。



とにかくジフンに話を聞かなければ。



シンは苛立つ自分を抑え、出かける支度をした。




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