お揃いの絆創膏【短編】
「お疲れ様です」
「お疲れ」
監督が会議のため不在で、俺と金城が練習を仕切った。
さすがに夜七時を過ぎると空は真っ暗。
後片付けは後輩に任せ、部室に行こうとしたとき俺の目の前にニット帽子とネックウォーマーをつけた人が現れた。
「久しぶり、大和くん」
「…悠弥先輩?」
久しぶりに見た悠弥先輩。
短髪だった髪は少し伸びて女の子らしさが出ていた。
「久しぶり」
「えっと…大学進学、おめでとうございます。こんな時間に何か用事でも…」