コロコロ恋愛

好きな時間

【空海】
あの日から1週間。
私は毎日、神沢くんとお弁当を食べている。
そして、今日もって言いたいけど…先約が……。

「好きです!付き合って下さい」
高校に入学してから、毎日、告白されている。
なんで私なんだろ?
他に可愛い子いるのに!
でも、目の前にいる子はぜんぜん知らない子。
多分…ネクタイが青だから、2年生かな?
誰もいない中庭…
私は、頭を下げた。
「ありがとうございます。けど……あなたの事なにも知らないから、ごめんなさい」
最後にちゃんと
「気持ちは嬉しいです」と伝え、笑顔を見せる。そしたら男の子の顔が赤くなる。
「じゃぁ…あの…お友達だ……」
何かを言いかけた男の子の声を、

「おい」
と、誰かが遮った。
声のする方を見ると……怖い顔をして腕を組んでいる神沢くんの姿。

「あっ……神沢くんっ」
神沢くんの姿見ると、笑顔になっちゅう。
私はすぐさま、神沢くんのもとに駆け寄った。
すると、神沢くんは私を抱き寄せ、告白してきた男の子に見せびらかすようにしてギュッと抱きしめる。

「え……神沢くん?」
戸惑う私を気にもせず、顔を赤くする男の子に向かって言った。

「こいつ、俺のだから。手ぇだしたら……わかってる?」

――ドキドキ
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