手で言葉を 〈貴方に伝えたいことがある〉
袋から一枚折り紙を取り出した。
…さて、何作ろう??
とりあえず、鶴でも折ってみるか。
…よし。
私は鶴を折り始めた。
やっぱり、二人に会話がないまま時間は過ぎていく。
印刷室の中には、機械の音、紙を折っている音、そしてドアの向こうから先生達の話している声が微かに聞こえる。
そして私は折り紙を折って鶴を作っていく。
…あともう少し。
あとは、頭の部分を折って…と。
よし、完成!
出来上がった鶴をテーブルの上に置いてみる。
…けっこう上手くできたかも。
「器用なんだね」
鶴を見ていると、目の前にいる永島君から声がかかった。
「…あ、うん、そ…そう?」
急に声をかけられて、少し不自然な返事になってしまう。