恋愛遍歴-愛を求めた日々-
食べない、飲まない、寝ない、そんな毎日が少しずつ茜から体力を奪っていく。
衰弱しきった茜は、段々叫ぶ力もなくなって来ていた。
荒れ果てた部屋の中で座り込み、頭を抱えている茜…。
小説家なら、書けない事もある。
こんな苦しみは、職業上当たり前なのかも知れない…。
それを乗り越えながら、成長していくものだとは頭では分かっている。
分かっていても、この苦しみは耐え難い苦痛で、弱くなってしまう。
茜は六年前にも、書けなくなり悩んだ事があったが、その時とは違っている。
六年前は、少しずつは書けていた。
だが、今回は全く頭の中に、ストーリーが浮かんでこない…。
こんな事は初めてだった…。