恋愛遍歴-愛を求めた日々-

高校に入り、誰も信じられなかった茜は、いつも一人で、
そんな時に出逢ったのは、光と拓也だった。


人を信じられないと思っていた茜だったが、この二人だけは信じた。


そして、茜は拓也を好きになったが、その思いは実らず、
光と付き合い、光を愛した。


だが、愛した光は姿を消した…。


全ての過去を背負い、生きる運命を与えられ、本当の自分を消してしまった…。


何を信じて生きていいのか、分からないまま大人になってしまった…。


『助けて!誰か助けて!』


茜は夢の中でそう叫び、目を覚ました。


「茜!どうした?茜」


そう呼びかけていたのは、拓也だった…。


息を荒立て、ボロボロと涙を流しながら、手で顔を覆った。


拓也は、そんな茜をただ見つめていた。

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