桜りっぷ
「護身用に持っていけ
 
 その代わり
 絶対に使うなよ

 お前が刑に服したら
 俺は二度と会えない」

「じいちゃん?」

正二の真剣な瞳を見つめる浬

「俺の命はそう長くない
 私と千夏以外、誰もこの事は
 知らないが、この間、医者に
 そう言われた

 お前を止めずに行かせた事を
 イオリに責め続けられて死ぬ
 のは、ゴメンだ

 アイツの人生を歪めた俺だが
 死ぬ時ぐらい息子に愛されて
 死にたい

 カイリ、老いぼれ爺と
 約束しろ

 必ず、大切な仲間を
 連れて帰って来い

 式場でお前が来るのを
 何時間でも待っててやる」

「任せてよ」

出て行く、浬の後姿を見送る
祖父、正二。
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