桜りっぷ
センさんは、本部事務所を
後にする時、俺にこう言った

「カイリ
 お前に何があったか知らねえ
 が、大概にしろや・・・」

冷めた瞳、冷めた声・・・

その事件がきっかけになり
浬は自分のこれまでの行動
をもう一度、よく考え直す。

「すまねえな、ルイ」

俺のせいで、塁とセンさん
の信頼関係は崩れたかも
しれない。

「謝んなよ、カイリ
 
 俺が、お前でも
 今回の騒動は起きたさ」

そう言って、お前は苦笑した

塁は藍を失くした俺の一番
近くに、いつも居てくれた。

俺の事を案じて・・・

それなのに俺は、大切な仲間
の足を引っ張り、ピンチの時
何をしてやる訳でも無い。

情けねえ・・・

「すまない」

「もう、やめろって
 飲みに行くんだろう?
 
 付き合ってやるよ」
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