School
………そうだ。

お父さんと一緒に一輪車の練習して、バランスを崩した。

車が飛び出して跳ねられた。

大したことなかったのに、人の噂は恐ろしくて

お父さんが見ていたのに

動きもしなかった。

親としてどんな場所で遊ばせているか

さんざん言われていた。

そんなんじゃないよって私は言ったのに伝わらなかった。

それからだ………。

なんだ。私が原因じゃん。

部屋にこもれば涙が溢れた。

父親はリビングに引き返していたみたいだ。

母親はいまだ帰ってこない。

袖を捲し上げると青アザだらけの腕。

お父さんの受けたキズなんかより

軽いかもしれない。

重いかもしれない。

もう私も限界だ。

暴れる父親をどうにもできない。

私に目を合わせず、逃げ惑う母親。

「先生…」

家にいるのが苦しい。

フラフラして、家にまっすぐ帰る事はなかった。

学校でも人目につかないように。

家にいる時間ができるだけ少ないように。

両親と顔を合わせないように。

私の力じゃ、両親は変えられない…。


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