School
昼休みに、楓とお昼を食べる。

楓に言うと「はぁぁぁぁあ?」大声で叫ばれた。

「楓、うるさいよ」

「竹田ってサイッテー」

「いいっつた私も悪いよ…」

「みっきー…」

「一番傷付くのは竹田じゃん」

「結果はそうなるけど…」

「今日は…先生からいろいろもらったから」

紙を取り出して眺める。

嬉しくてしょうがない。

「メールした?」

「ううん…」

「早くしなよ」

楓がポンポンと頭を撫でる。

小さな手のひらだった。

「…うん」

小さく微笑んだ。

放課後、屋上で名前だけ送っておこう。

「みーつーき」

竹田が現れた。

「名前を気安く呼ぶっ…ヒャッ」

首筋にヒンヤリするもの。
「アイス…いらねぇか?」

なんで私の好きなものを知ってるの…。

「いらっ…いらない」

「2つ出てきたから、ほら」

「あ、ありがとう」

「みっきー、アイスだけに愛されてんね」

ニヤニヤ笑う楓をよそ目にアイスを口にする。

ヒンヤリして美味しかった。
< 29 / 40 >

この作品をシェア

pagetop