キスしたくなる唇に。
+++



「そんなに遅刻ばっかしててさ、単位とかヤバいんじゃないの?」



爪楊枝に刺さったミートボールをわざわざ箸でとってから食べるような千穂が、やけに真剣そうな眼をしてそう言った。



「あー…、うん。なんとかなる」


「いやいや、だってあずき頭悪いでしょ。んで、授業態度も悪い。最悪じゃん」





さりげなくドSな発言をかます千穂を軽くにらみつけた後、あたしはもう一度『なんとかなる』なんて適当なことを言ってごまかした。




「ふーん、まあいいや~一人だけ2年生もう一回やる羽目になっても知らないからね~」


「…千穂ちゃん人のこと言えないんじゃないかな?」



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