キスしたくなる唇に。
+++



とりあえずバックを取りにと2-Dの教室の前まで来ると、なにやら人影が一つ見えた。


どうやらイスに座っているらしい。


そして教室に入るなり、あたしの目の前は無駄に輝きを持ち始めた。



「…あれ、西野。 帰ったんじゃなかったの?」



一瞬『あれ西野じゃん! 何? あたしのためにまってたの!?』

なんてとぼけたことを言ってしまいそうになった。

まあそれぐらい心の中がパアァと明るく照らされたのだ。




「………?」


返事がない。


そう思ったら途端に寝息が聞こえて、ああ寝てるんだななんて華やかに母性本能がくすぐられた。



にしても寝顔可愛い。


このままあたしが襲ってやろうか…じゃない。起こしてやろうか。

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