クルイウタ
あやの声にハッとして現実に戻る。
一瞬、美衣は夢だったのではないかと疑った。


「美衣!どうだった?直也先輩」


あやの言葉で夢ではない事に気付き安心と共に、また頬を染める美衣。


「優しくて、あったかくて、かっこよくて…いい香りがした…」


陶酔ぎみの美衣を見て「プッ」とふきだすあや。


「今日は祝いだ!赤飯だ!!お茶してかえろーね!」


海の見えるカフェ"ドルフィン"は2人のお気に入り。
美衣とあやは、日が暮れるまでおしゃべりに夢中になった。
体育祭、美衣たちのクラスは見事最下位を収めたが、そんな事はもう、どうでもよかった。

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