後ろの迫田くん



ふぅ~終わった。


「疲れた。」


そう言ったら、たじろーに「ふんっ。」て鼻で笑われた。


「よーし時間だ。後ろから回せ。」


ヌーちゃんが制限時間終了を告げると、あたしの分のプリントも持って、たじろーは前の席の子に渡しに行った。



久々に文字を書くと疲れるな。

机の上に頭をコテンと乗せてみた。

意外に脳も疲れてるみたい。


「邪魔だ。」

「・・・。」

「どけ。」

「・・・チッ。」

「チッ。」


真似して舌打ちしたら、舌打ちで返されてしまった。


「寝るなら自分の机の上で寝ろ。」


終いには追い出された。



後ろを向いたままだから、そのままたじろーの机に頭を乗せていた。

目線だけをたじろーに向けると、

おおうっ!睨まれてる。


「じー。」

「・・・。」

「じー。」

「早くどけ。」

「・・・。」


あたしは頭を起こすと、そのまま手を伸ばした。

< 27 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop