後ろの迫田くん
連れてこられたのは教室だった。

あたしを席に座らせると


「食え。」


朝コンビニで買ったメロンパンを袋から出してくれた。



お腹は空いてる。


グラウンドからは午後の部が始まるアナウンスが聞こえた。

あたしが出なきゃいけない競技は終わった。

だけど、たじろーは?


「・・・。」

「・・・。」

「・・・。」

「食え。」

「うむ。」


空腹には勝てない。

もしかしたら帰り道あまりの空腹で野垂れ死ぬかもしれない。

背に腹はかえられぬ!




ちょっぴり賢いあたしは思う。たじろーに迷惑がかかるんでは?


「ひょうひは?」

「口に食いもん入れたまま喋んな。」


うひょっ!!怒られてしまった。
< 46 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop