【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
いつの間にか体育館では、翼っ、類!コールが響いていた。


なんかのイベントだと思った放送部員が、カメラ持ってきて撮影まで始めて


最後にはヒーローインタビューまでやらされそうになった。


もちろん、オレと類の圧勝。


向井は、恥をかいただけだった。


授業開始のベルが鳴り、悔しそうな向井を含め、普通科のヤツは全員体育館から消えていった。


制服着たままやったから、かなり汗だく。


シャツを脱いで、体育館裏の水道で、頭から水をかぶってると、背中にタオルらしきもんが降ってきた。


「コラッ!学校で、そんな格好してたらダメなんだから」


頭を上げると、頬をふくらませて怒ってんのは、


類の彼女の未来ちゃんだった。


「あー……。類、着替え取りに教室戻ったぜ?」


「私は翼くんに言ってるの!早くタオルで体隠してよ。ホント、アイドルの自覚ないんだからっ」


未来ちゃんにも言われんのかよ。


思わず笑みがこぼれる。


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