27分 の 運命 *
そんななか、学校は
テストがあった。
「ね〜聞いて!
今日も俳優似さんがいたの*」
「ほんと似てるの〜?」
「見たい〜!」
友達とはこんな話ばっかり。
いつしか 友達に
俳優似さんの話になってた。
テスト期間ってはやく
帰れるの!
その日は友達の怜とはやく
帰ってた。
「今日も暑いね〜」
怜は うちわで仰ぎながら
暑そうにしている。
今日はほんとに暑い。
どこの学校もテスト期間。
車両には高校生がたくさん
いた。
「………あっ」
偶然にも 俳優似さんを
見つけてしまった。
かっこいい。
「どーしたの?優美」
不思議そうに怜が言った。
「あの人、毎朝一緒の電車なの。」
怜には話したことが
なかった気がする。
「へ〜かっこいいね!」
「俳優さんに似てない?」
怜はまじまじとみながら
「確かに似てる〜」
と笑顔で言った。