Infinite Information
別に継ぐ必要はなかった。
でも、この前の事件がきっかけでこの国は戦争をしようとしていた。


敵は『W』と『R』だった。


今回の事件の犯行は『R』だ。
だが、『W』も含めて戦う。
ようは国にとって邪魔なものを一掃しようと考えたのだろう。
『W』の幹部は皆、了承した。
長年の決着を付けるらしい。


しかし、問題が一つあった。
それは『総長不在』だった。


私が代理をしていたが正式な総長がいないと指揮が高まらないと言われた。
総長を継いだところで仕事が変わることもなかった。
今の目的は一つ『ヘブン』と戦争をして勝ち、この国から世界を変えていくことだった。
世界中にいる『W』の幹部が集会に来た。あとは戦闘の準備をするだけだ。
私は総長として、そして世界を変えるために戦うことを決意した。


私は世界が嫌いなわけではない。
『穏健派』の幹部と接しているうちに世界が間違っているのだと気づかされた。
もう700年以上も前から何も変わらない文化が続いている。
人として生きているのだろうか。
世界の人に聞いてみたかった。
自由に生きることはいいことだと思う。
だけど、変わろうとしない。
あるいは成長をしないことに疑問が生じた。
私は『神』を許さない。
神が文化を伝えてしまったことで世界は成長をやめてしまったのだから………


私は外に出た。
いつまでも人を殺したことを考えていられなかったからだ。
いつも通学していた道を歩く。
部下には来ないほしいとお願いをした。
一人で歩きたいきぶんだったからだ。
私は橋を通った時、川が流れているのが視界に入り、川を眺めた。
しばらくすると後ろから私の名前が呼ばれた。


「辻本………」


私は後ろを振り返ると『神山ミコト』がそこにいた。
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