不良彼氏〜金髪と天然〜
背後からした聞き覚えのある声に振り返った。
「小沢くん!」
「小沢…」
「ユズ。お前こんなとこでなにしてんだよ、メールしたんだけど」
「あ…」
急いでケータイを見てみると確かにメールがきていた。
「コーヒーと焼きそばパンとメロンパン。俺待ってたんだけど」
「ご、ごめん!今日はその…ちょっと…」
「今日ユズは俺と会う約束だったんだ。それに、ユズはお前のパシリじゃないだろ」
口ごもるあたしをかばってくれた康輝くん。
「あ?お前には関係ねぇだろうが。成績学年トップの広谷康輝くん?汚ねぇ手使ってユズに近づいてんじゃねぇよ」
そう言いながら康輝くんに今にも殴りかかりそうな勢いで近づく小沢くん。
「やっ、暴力はだめだよ小沢くん!!」
間一髪、康輝くんの前に入り込んで小沢くんを止める。
「お前、騙されてんだぞ?こいつ、本当は補講なんて受ける必要ねぇんだよ」