たった一つの流れ星
目の前にあの難所が見えてきた。急カーブだ。夜にこのカーブを抜けたことはほとんど無いが、佑二はこのカーブが自分の前に大きく立ちはだかっている気がした。
このカーブを抜けられなきゃまた1つ大きくなれない。そんな気がした。
カーブに差し掛かる。グリップを強く握りしめる。その瞬間、佑二はいつもと違う感覚に気がついた。スピードが速すぎる。感情の高ぶりのせいで、バイクのスピードが出過ぎた。
今から減速してもかえって危険だ。佑二はそのままのスピードでカーブに入る。(…行けるか)佑二がそう思った瞬間、佑二はバイクと一緒に夜空に大きく弾け飛んだ。
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