新撰組の姫君 〜もしもの世界・斎藤一編〜
「此処って…さっきまで皆の竹刀の打ち合う音が聞こえませんでしたっけ?」

無音。

「…おそらく、総司のせいだ。」

総くん?

「…あいつの稽古はひどいからな。」

そう言いながら開かれた扉。

眼下に広がる光景は、ひどい。

まさに死屍累々。

ほんの少しの間に何が…

死屍…もとい、倒れる隊士たちの中にひとり佇む青年。

「あれ?終わっちゃった?」

そう言いながら笑っている総くん。

「…飛んでるな。」

「どうするんですか?」

「…局長に声をかけてもらう。」

そういえば総くんも近藤さんに弱かったな。
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