新撰組の姫君 〜もしもの世界・斎藤一編〜
武田観柳斎

近藤さんに媚ばかり売る、男色家の男だ。

はっきりいって、好きになれない人だ。

「…また五番隊か。」

「また?」

「こないだも問題起こしたんだよ。」

土方さんが溜息を吐きながら頭を押さえる。

…これは相当苛立ってるな。

「一回締めときますか?」

「お前の締めるは洒落にならんだろ。」

一回締めれば大人しくなるだろうがな、と付け加えた土方さん。

今度稽古で当たった時は苦しめてあげましょう。

密かにそう決意をした総司であった。


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