新撰組の姫君 〜もしもの世界・斎藤一編〜
舜殺してくれます。

「よっしゃ次こそは勝つぜ。」

「その前にこれは試合ですよね?」

「おう。そうだぜ?」

ならば…

「ありがとうございます。始めましょうか。」

「おぉ!!」

良い手を思い付きました。

「始めっ。」

合図と共に突っ込んでくる左乃くん。

これなら直ぐに片が着きそうですね。

「…遅い。」

突きを避けて足を掛ける。

倒れる左乃くんの首に竹刀を突きつける。

「首、取ったり。…なんてね。」

「足掛けるのは反則だろ…」

「あらあら。負け犬が何を言おうが戯れ言にしか聞こえませんよ?それに、これは剣道ではなく試合ですから。試合とは実戦を模す物。左乃くんは実戦で足を掛けられて反則だと喚くのですか?」

「うっ…それで最初に確認を…?」

「決まり事を破るほど落ちぶれた人間ではありませんので。」

すっきりしました。

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