天神学園高等部の奇怪な面々
啓太に『ミユキ』と呼ばれたその人格は、机の引き出しから何かを取り出す。

大アルカナ。

タロットの一組78枚のうち、22枚を構成する寓意画が描かれたカードをそう呼ぶ。

ミユキはその大アルカナを、手馴れた手つきでシャッフル。

どちらかと言えば手先が器用ではない啓太からは想像もできない、鮮やかなカード捌きだ。

その大アルカナ22枚を机の上に裏返しにして素早く並べ。

「…これかしら」

一枚引いて表にする。

そのカードに描かれているのは、女性がライオンの口を押さえた姿。

『力』のカード。

『力・勇気・寛大・名誉』を意味する。

「ふぅむ…」

ミユキは軽く腕を組んだ。

「啓太…貴方の想い人との希望を実現させるには、貴方自身も行動を示す必要があるわ。待っているだけでは欲しいものは得られない。想いを実現させるには、勇気を示し、力を示す必要がある…このカードはそう告げているわ」

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