同居の秘密。【完】
すると、思いがけない言葉が返ってきた。
「……千春が…今日、一緒に寝てくれたら…」
あまりにもあり得ない言葉に私は手から体温計を落としてしまった。
何言ってるの翔君…。
今の言葉で私…、蒸発しちゃいそうだよ。
それほど今の言葉に体全体が赤面している。
…あ、そうか。
翔君らしくないことを言うのはきっと熱のせいだ。
翔君の本音ではない。
そう思い、私は笑顔で呟いた。
「…わかったよ。一緒に寝るから薬飲んでね?」
私は冷静を装い、持ってくるのを忘れた水を取りにキッチンへ向かった。
キッチンに着くと同時に私はしりもちを着いた。