同居の秘密。【完】
だけど、私も波留さんに合わせる。
「はい。ぐっすり眠れました。今日はお願いします」
そう言って私は波留さんに笑い掛けた。
翔君はもう車に乗り込んでいて外には居ないから波留さんも私に笑い掛けてくれる。
今日は本当に良い日になりそうだ。
車を出発させて数十分。
大きなテーマパークの観覧車が見えてきた。
「翔君!翔君!観覧車が見えたよ!」
優雅に紅茶を飲む翔君にはしゃぎながら言う。
「…落ち着け。観覧車はいつも見ているだろ」
そう言ってる翔君だけど目は観覧車に向いている。
その姿を見て勝手に微笑んでしまう。