15歳のラビリンス
サイダーのペットボトルを見つめてたら、隣りでぺチッとカンナが自分の腕をたたいた。
「…どうしたの?」
「…蚊がいる」
そう言ってカンナはまた、パチッと自分の足をたたいた。
もう夕方だし、木陰に座ってる私たちは蚊にとってご馳走なのかもしれない。
言われてみればあっちこっちかゆいかも。
「…あ。刺されてた」
「私もだー」
蚊に刺されたところにサイダーのペットボトルを押し当てる。
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