溺れていく
『二人きりだね。』

『渡辺くんだけが補習だったからね。』

『この課題難しいね。』

『嘘、今までの渡辺くんの成績を考えたら簡単なはずよ。補習なんて、他の先生たちが驚いてたわ。』

『まさか、そんなに俺はいい子じゃない。』

『そうかしら?あなたは嫌な仕事もきっちりするし、何より友達を大切にしているわ。』

『なんで分かるの?』

『…担任だからよ。みんなの事を知りたいのは当然でしょ?』

『立派だね、じゃぁあんたの事を聞かせてよ。』

『その課題を終わらせたらね。』


窓を開けるあんたは、
どんな顔をしているのか、

外を眺めるあんたは、
決して俺の方を向かなかった、





< 13 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop