溺れていく
『終わりにしましょ。』

『どうして?』

『疲れたの。それに私、好きな人ができたの。』

『勝手な人だね。』

『えぇ、そうね。』

『もう少しで、卒業なのに、俺は離さない。』

『あなたが大学を卒業して働く頃には私は何歳になってると思う?』

『だから?』

『好きな人とすごくいい感じで…だから終わりにしましょ。』


そう言って、
あんたは俺に背を向けた、
何も言えなかった、

今でもあんたの小さな後ろ姿を覚えている、

あんたの背中が泣いてるように見えた、

そんな事を思う俺はどこまでも、
自惚れている、

だけど、あの時、
あんたを追い掛けて、
強く抱きしめていればと、
あとで後悔した、






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