LOVEらいふ
俯いたまま何も話そうとしないあたしに、小声で光輝が喋りかけてくる。



「亜矢?大丈夫か?」


なんか心配してるような口調だけど、完全にニヤついてますよ、光輝さん!


「おい、優勝したら焼肉だぞー?」



焼肉……。

うぅ…やっぱり焼肉は諦められない。






あたしはまだ真っ赤な顔のまま喋り出した。



「え…えっと…あたしも…ぜ、全部です!!」





『全部です』の部分だけムダに声がでかくなってしまったあたしを見て、光輝が「ぷっ」と笑った。



なんで笑ってんのよー!

あたしががんばって言ったのにっ!




「笑わないでよっ!」



「笑ってねぇよ」



「嘘だ!!今絶対笑ってたじゃん!!」


あたしちゃんと見たもんっ!



「だから笑ってねぇって」




「笑ってた!!」



「笑ってねぇ!!」


しばらく言い合いを続けていたあたしたち。



『あのー、盛り上がってるところ悪いけど、次の質問いいですかー?』



「「えっ?」」


あたしたちはかなり大きい声で言い合いをしていたらしく…。


体育館はシーンと静まり返っていて、あたしたちの声だけが響いていた。




あちゃー。
また恥かいた…。




「「すみません…」」









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