永久の贄[BL]
「異常がないに越した事はない。オレが見張っている。お前は飯を食べたらもう寝ろ」

「駄目です! 海理様を差し置いて先に眠るなんて事……」

「自分の身くらい自分で守れなければ、オレは長なんてやっていない。
お前はオレを少しも信用していないようだな? 付き合いは長いと言うのにな」


少し嫌みったらしく言ってやれば、

雪は少し苛立ちを覚えたのか、むすっとした表情のまま言葉に従った。

“三時間だけです”とだけ言って。恐らくは雪も雪でオレに自分を信じてほしいと思っている。

だが明らかに疲れている奴に無理強いをさせる訳にはいかない。

信じない訳ではないが、その点だけは理解してもらいたいものだ。
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