hair salon 『K』
「いい!?見てるだけで十分だなんて嘘なのよ!!

見てるうちに隣に立ちたいとか、手を繋ぎたいとか、欲望が出てくるんだから!!」


「は…はい」

万里の気迫に圧倒される。


「ひなだって…内心はそう思ってるんでしょ?」


ギクッ!!


そうなのだ。

見てるだけで十分…だなんて思いはもう無くて、どんどん欲が出てくるばかりだった。


「誰かにとられてもしらないからね。中川君…モテるんだし…」


「う、うん…」

この時私は

《でも、まだ、いいよね…》

と思っていた。


あんな現場をみてしまうなんて知らずに…

< 10 / 212 >

この作品をシェア

pagetop