hair salon 『K』
「…あ、間違えちゃった。えーっと消しゴム…消しゴム…」

ペンケースの中を探すけど、見当たらなかった。


《教室かなぁ…》

立ち上がって美術室を後にした。




教室に入ると奥では男子達の集団、入り口付近では女子達の集団が話していた。


その男子達の集団には中川君もいて…


しかも中川君は私の席に座っていた。


「あれ、ひなどうした?」


女子の集団の一人が話しかけてくる。

「あ…消しゴム忘れちゃって…」


「そっか部活かぁ…

頑張って!!」


「うん、ありがとう!!」

私は恐る恐る自分の机に向かう。

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