青春初恋
プロローグ
彼が猫になった。
そう言ったら信じる人はいるのだろうか。
秋本爽実、16歳。今日から高校生。
新しくなる制服、新しくなる先生、新しくなる人、新しくなる日々、全てが新しくなったような高校生活。どんな事が待っているのだろう。

入学式が終わった後、私は友達が告白しているのを見た。
保育園の頃から一緒の子はたくさんいる。 告白しているのは 相澤美桜。告白されているのは橋本悠斗。二人とも保育園の頃から一緒。美桜の事はまあ好きだったけど、悠斗は男子の中でも一番嫌いだった。それに、美桜が悠斗に告白するのは(なんで!?)って思った。
私はそのとき、初恋の文字が浮かんだ。私の初恋は小一か小二だったと思う。
その当時は、猫のミミを飼ってたから、絶対ミミと結婚するって馬鹿な事言ってたけど、ミミが近所のオス猫と散歩しているのを見て、「ミミは私が嫌いなのかも」…その言葉が頭の中を横切った。馬鹿なことをした。ただそう思うだけ。失恋なんかじゃない。人間は失った心を取り戻すことはできない。だからって、一ノ瀬楓を好きになるんじゃなかった。でも、ミミの次に楓が好きだったから、まあいいやって思った。
私って何だろう。高校生になって気がついた。
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