神の啓示
神様の宣告を受けて二日が経過した。


二月初旬の冷たい風は、季節をより強く俺に実感させた。

世界は俺の中で大きな変化を遂げた。


世界の一つ一つに意味がある。
草花達は、俺に笑いかけてくれるし、空気は俺に話しかける。
「よう、調子はどうだい?」
まあまあだよ。ありがとう。
そう語りかけるといそいそと風達は駆けていく。


水溜り。テーブル。椅子。家。近所の犬たち。いつもの並木道。高校の時の通学路。世界は、俺に語りかける。
世界は、俺を特別視したりしない。
優しい世界。素晴らしい世界。優しい世界。



俺は感謝して、今日を過ごす。



世界に感謝して今日を過ごす。



俺は、こんなに恵まれた世界で生きて来たのだ。



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