最後の世界がきみの笑顔でありますように。


「やっと喋った!!ずっと本読んでるから寂しかったじゃんか!」



そして何故か、あたしが怒られている。


全くついていけない。



「名前、何て言うの!?」



名前………。
聞いてどうするんだろう。

別に友達とかそういうのいらない。

ただ一人で生きていければそれでいいから。



「知ってどうするの?」



視線は本に向けたまま尋ねる。




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