プリ×プリ!〜6人の候補生とお姫様〜

*本当の恋(×水沢)

次の日、あたしは水沢先輩に会いたくなかった。

のに!

朝から会ってしまった。

「…っ!!」

でも向こうは何も言わず、それどころか目も合わせずに行ってしまった。

「なっによー!!」

…それはそれでムカついた。

――――

なんだったの!?

朝無視して!

大体、水沢先輩のせいで…

「あ、いたいた!探したんだよ、彩音ちゃん!」

…うげっ

「何ですか。朝は無視したのに」

「あ、いや…って、朝無視したこと、怒ってんの?」

「べっ別に、何とも思ってませんよ!」

「…あ、そうそう。俺、絶対にお前のことを振り向かせるからな!!」

「…何回も聞きました。あたしの気持ちは変わりませんから。それに大体、あっちには影響させないって…」

「それでもいい」

「えっ?」

「皇帝とか、そーいうの関係なしに、お前を振り向かせる。いいなっ!!」

「は、はぁ…」

「じゃ、それだけだ!またなっ!」

それだけ言って水沢先輩は去ってしまった。

「なにあれ…あたしのこと、好きって言ってるみたいじゃん…」

この時あたしは本気にしていなかった。

でもこの言葉が本当であることを、あたしは後で知ることになる。
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