プリ×プリ!〜6人の候補生とお姫様〜
☆6人の候補生たち

*やっていけるかな…(×来生)

「はぁー…」

長い溜め息をつく。

ワケも分からないまま、候補生たちのサポートをすることになった。

そもそも皇帝って何!?

分からないことだらけで、何が何だか分からなくて、長い溜め息をついてしまった。

「おい。今帰りか?危ないから送ってってやるよ」

後ろから声をかけられ、振り返ると来生先輩だった。

「ありがとうございます」

「どうした?溜め息なんかついて」

聞こえちゃってたんだ…(汗)

「何も分からないから、不安なんです。そもそも皇帝ってなんですか?」

「そうか。お前は入学したばっかだから知らないのか。
簡単に言うと、先生とか生徒たちの『校内で一番』を投票して決めるんだ。人気投票みたいなもんだな。校内パンフとかには載ってない、裏行事だ。俺も去年初めて知ったし」

「皇帝になると何かいいことがあるんですか?」

「生徒会長みたいなもんだ。莫大な権力がある。それに、この学校のトップだからな。
気分的にもいいんじゃないか?」

「へぇ…じゃあ、候補生に選ばれるなんて、スゴいことじゃないですか!」

「まぁ、な。どうやって俺らを選んだのかは知らねぇけど、嬉しいのは確かだな」

「でも、皇帝って1人しかなれないんですよね?」

「あぁ。だから俺らの中の5人は落ちる。落ちたくねぇなぁ…サポートするの、俺だけにしないか?」

「ダっダメですよ!ちゃんとみなさん平等にしなきゃ!!」

「冗談だ。俺も詳しいことはよく知らない。
でもまぁ、明日になったらアイツから色々と吐かせる」

「うふふ。吐かせるなんてことしたら、候補生から落とされちゃいますよ?」

「それは困るな。仕方ない。吐かせるのはなしにしよう」

「はい」

「じゃあ、この辺で。また明日な」

「はい。ありがとうございました」

とりあえず来生先輩とはやっていけそうな気がした。

(明日はみんなと仲良くやりたいな)

そんなことを考えていたら、溜め息をついていたことも忘れてしまっていた。
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