五里霧中



案の定、そのナポリタンの中からは数本の裁縫針が出てきた。


これで何度目だ?


だからオレは決してあの人たちと一緒に食事をしない。


わざと時間をずらして、二人が出かけている間にこうして“凶器”を処理するのだ。



深く溜息をつき、針を部屋に持ち帰る。


その後床にばら撒かれたスパゲッティを始末した。


今日は買ってきたコンビニ弁当でしのげるだろう。


一通り掃除を終え、一息つく。



全くもってあの人たちは狂っている。


いや、もしかしたらそれが本当の人間のあるべき姿なのかもしれない。


誰でも目の上のこぶは早めに始末したいと考えるだろうし。


まぁ、オレにそれほどの力があるとも思えないけど。



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