五里霧中



そして次は食べられないようなものを出された。


目の前の二人は牛肉のハンバーグ。


オレはミミズのハンバーグ。


二人がラーメンの日は、オレは髪の毛ラーメン(どんな代物かは想像に任せる)。


それ以外にも、生のカエルの死骸、カラスの羽、ネズミ、ゴキブリetc.



もちろんだけど、そんなものに手をつけるわけがない。


具合が悪いとか、食欲がないとか言って口にしなかった。


伯母さんは強要しなかったし、伯父さんも普通のことのように傍観してたし。


その時にはすでに気付き始めていた。


自分の命が狙われているという、恐ろしい事実に―――。



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