五里霧中



僕は松葉杖を投げ捨て、走り出した。


足はガクガクするし、体中が悲鳴を上げたけど。


僕の足は止まらなかった。


今止まってしまったら、きっともう二度と立ち上がれなくなる。


そう思ったからこそ、自分がどこに向かうべきかわかったんだ。



みんなを助けに行くんじゃない。


みんなを守りに行くんじゃない。


そうじゃない。そうじゃないんだ。



“みんなで”幸せになるんだ。



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