月に秘めた恋
でも・・・電話かけて来るなんて


俺はいてもたっても


居られなかった


立ち上がって 走って屋上を出る


玄関に向かい 靴を履き


勢いで学校を出た


どうして・・・寂しそうな声で


電話なんかすんだよ?


放っておける訳ないだろ?


どこに向かっているのかなんて


わからなかった


「湊!?」


声をかけられて 立ち止まった


見ると 光里が立っていた


「・・・光里?」


光里は俺の所にやって来た


「あんた・・・今から


未憂ちゃんの所に行くんでしょ?」


「え?」


なんで・・・知ってるんだよ?


「私 さっきね未憂ちゃんに会ったの」


そう言って 光里は鞄から


何かを出した


それは 薄いピンクの封筒・・・


「これ 湊に渡してくれって・・・


あんたの事 頼むって言われたの」


「・・・」


俺は 光里から封筒を受け取った
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