月に秘めた恋
そこには 未憂の姿はなかった


あいつ・・・まさか


海の方を見ると 未憂が


腰まで浸かっていた


あのバカ・・・


持っていたジュースを落として


走って海に向かう


「未憂!」


名前を呼んでも 振り返らない


なんで・・・こんな事すんだよ?


ただ 前を見て歩いていた


やっと追いついて腕を掴む


ガシ


「未憂!」


「・・・」


自分の方に振り向かせる


未憂は放心状態になっていた


「しっかりしろ!」


「・・・湊 私・・・やっぱり」


「とにかく・・・あがろう?」


グイ


腕を引っ張って 海を出た


近くの流木に座る


「・・・ごめんなさい」


「なんで・・・」


「やっぱり・・・出来ないよ


湊を失うぐらいなら


自分を失った方がいいと思ったの」
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