月に秘めた恋
・・・帰り道


私は湊君と一緒に帰っていた


なんか・・・変な感じだな


「・・・大丈夫か?」


「へ?」


「なんか・・・まだ少し


顔色悪いからさ」


そう言って 湊君は


心配そうな顔で私を見ていた


ドキン


「・・・うん 寝たら少し


身体が軽くなったよ」


私は笑顔でそう言った


「そっか・・・ てか心配させんなよ?」


「・・・うん」


なんだか 湊君の言葉が胸に響いた


でも・・・ダメ


この想いに・・・気持ちに


気付いちゃいけないの


私は 李生を裏切れないから・・・


李生の事が 大好きだから・・・


「・・・う? 未憂?」


「え?」


「本当に大丈夫か? 少し


休んで行くか?」


「ううん・・・平気


ここで大丈夫だから・・・」


家の近くで止まってそう言った
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